スカッと爽快なロック用イヤホン。タイトなアタック感で存在感を示す低音域、少しきついぐらいがクセになる高音域と、音圧こそ少ないが分離感が良いためにしっかりと独立して聞こえる中音域。それぞれがロック用に組み立てられていると感じられるほどに、全てがハイである。夏の青空に一本の飛行機雲が延々と伸びていくようなイメージ。横の音場感がやや広いのが特徴で、分離感の良さと相まってボーカルがはっきりと聴こえる。このあたりのチューニングは素晴らしいの一言。だが、縦の音場感がやや狭く感じられるのは少し残念な部分。もう少し下方へ広がってはどうか、と思ったが、それではタイトな低音域が犠牲になってしまうので、なるほど、悩ましいところである。
本体のウッドはブラックとなり、それに伴い金属もシルバーに変更されています。Rock用にチューニングされているため、CHORD&MAJOR3機種のイヤホンの中では一番音が派手でした。爽快感さえ感じるほどに気持ちよく音が抜けますが、音が軽くないので安っぽい音とは無縁です。また、全体的に音の重心が低い印象で、適度に締まった低域はこのイヤホンの良さがわかるポイントです。ロックだけでなく、試聴に用いたピアノ曲では、透明感と艶を持ち、やや多く残す余韻には色気を感じます。金額を考えれば、かなりクオリティの高い音を鳴らします。
日本初上陸となるCHORDMAJORから、ロック向けにチューニングが施された「Major8’13」。70年代、80年代のオールディーズより現代ロックにスポットが当てられたチューニングが施されています。低音はアタック感が強く、中高域のキレの良さと相まって、メリハリのある音質が特徴です。。ドラムの力強さや、ギターのテクニカルな表現に耳を奪われがちですが、ボーカル等の中音域も丁寧に鳴らしています。特に透明感のある瑞々しい音色が、女性ボーカルやシンセサウンドを魅力的に奏でてくれます。個人的には3機種の中で一番欲しいと思ったモデルです。それぞれの機種に一長一短あるので、じっくり聴き比べて、吟味下さい。お勧めです。
◎特徴
◎スペック